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第15話

こんにちわにゃ。ミケ、だにゃ。


くまくまさんにかわって、ミケがお送りしますにゃ。よろしくにゃ。

ミケは、今夏休みの計画を考えているにゃ。どこに行くのがいいかにゃ。何をするのがいいかにゃ。あ、くまくまさんを誘おうかにゃ。うん、そうするにゃ。

「夏休みは、急がず、慌てず、のんびりまったり」

誰にゃ? そんな過ごし方、せっかくの夏休みがもったいないにゃ。

「そんなことないよ。最高に贅沢な休みの過ごし方さ」

本当に誰にゃ。却下にゃ。・・でもこの声、聞き覚えがあるにゃ。そう思って振り返ったら、声の持ち主がそこにいたにゃ。くまくまさん、どうしたにゃ?

「どうしたにゃじゃないよ。これは僕の仕事! さ、そのパソコンから離れて!」

嫌にゃ。ギリギリになっても仕事をしないくまくまさんが悪いんだにゃ。くまくまさんは、今、急がず慌てずのんびりまったりしてればいいにゃ!!



パソコンはミケが死守したにゃ! 勝利にゃ!! さあ勝利のマタタビを味わうにゃ!!! ・・あ、夏休みの計画がまだだったにゃ。



できあがった夏休みの計画を見てもらおうとご主人様のところにいったら、ご主人さまは何か考え事をしていて、ミケが声を掛けても気づいてくれず・・。膝に飛び乗ったらようやく気付いてくれたにゃ。

「どうしたの? 何か用?」

 考えたばかりの計画を勢い込んでご主人様に話したのだけれど、反応が薄いにゃ。ひょっとして、この計画じゃ気乗りがしないかにゃ?

「そうじゃないけど・・。ミケちゃん、ちょっと出かけてくるわ」

 話がつながってないにゃ。・・じゃなくてどこに行くにゃ? ミケも一緒に行くにゃ!

「ごめんね、一人で行きたいの。ミケちゃんはお留守番」

 ちょっと待ってにゃ!! 慌てて追いかけたけど、追いつけなかったにゃ。これってもしかして、ひょっとして、またあの猫カフェに行ったのかにゃ? 大変にゃ、すぐに迎えにいかないといけないにゃ。まずはくまくまさんのヌシさんのところに行くにゃ。



 例の猫カフェのドアを開けると、やっぱりご主人様がいたにゃ。駆け寄ると今度はすぐにミケに気づいてくれたにゃ。

「留守番しててって言ったのに」

 困った顔をするご主人様。でもご主人様が心配だったにゃ。だから、追いかけてきたんだにゃ。ミケでよければ話を聞くにゃ。違う、ミケに全部話してにゃ!

「ありがとう。でも、伝わるように話せないのよ。そう、・・・難しいから」

 大丈夫にゃ、どんなに拙い話でもミケが聞くから。うちに帰ろうにゃ。そしてミケが考えた夏休みで元気を出して欲しいにゃ、ご主人様。

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