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2色のコンサルティング その1

代表取締役の澤田です。


突然ですが「嘘も方便」なんて言葉、ありますよね?


場合によっては墓場まで持っていく嘘なんてのもあるし、嘘をつくことで相手のモチベーションが急激に上がったりすることも。


嘘から方便の潮目はどこなのでしょうね。そんな素敵な嘘(?)を white lie なんて言ったりします。black lie なんてものはないみたいですが・・・。


この white lie と、(実際には使われてない)black lie になぞらえて、かつて自分自身の仕事を「ホワイトコンサルタント」と「ブラックコンサルタント」なんて表したこと、あります。


ブラックはブラックでもブラック企業といった形で使われる意味合いのブラックでは、ありません。


ホワイトコンサルティング/ブラックコンサルティング・・・どんな内容なのか。少し紹介させてください。


「知恵袋」事業部(法務コンサルティング)では、様々な相談を頂戴します。基本的に、お客様が最悪の展開になった状態を「底」のベンチマークとして、選択肢を考えます。


最悪の展開を想定します。お客様がその状態に陥らなかったら、想定は外れたことになります。でも、お客様は最悪の展開に陥ってません。大事なお客様の悲しい表情を見なくてすみます。でも、想定は外れてます。


この場合、外れることが、良いことです。


「相続のことで相談を聞いて欲しい」と呼び出されたのは1月2日でした。新年早々、相続です。その時は、お客様のお父さんにあたる方に関する相談でした。お客様のお父さん、まだまだ元気だけど、そうはいっても年齢や状況から、今年は少し厳しいかも。もし、何かが起きた時に、どうなる?という相談でした。


どなたに相続権があって、どんな展開が想定できるか?をお話しました。この件の場合、少し縁遠くなっているお客様の妹さんが、色々と主張してきた場合、ちょっと大変になる、という可能性があり、公正証書による遺言作成のお話もしました。


作成費用やリスクの話を聞いたお客様「うーん、澤田さん、心配し過ぎだね。大丈夫、ウチの家族はそんなことにならないよ。お互い信頼してるからね」と。


「こんなはずじゃなかった」ということが起こりうるのが、人と人との関係にあります。良い意味での「こんなはずじゃ」もありますが、悪い意味での「こんなはずじゃ」もあります。職業柄、色々な展開を目にしてきました。


しかしそれをいくら申し上げても、聞く側のココロの扉が開いてないと、届かないのです。この件も、それ以上、お客様には何も言わずにおきました。


半年以上が経過し、空に沢山のトンボが飛び交うようになった秋、そのお客様から電話がありました。


「澤田さん、澤田さんの予想が当たったよ。妹が色々と言ってきた」


法務コンサルとしての予想は当たりました。でも予想が当たるということは、お客様は辛い局面に陥ったということになります。


こんなコンサルティングを、自分は便宜上、ブラックコンサルティングとしています。自分の予想は当たっていても、お客様はトラブルに直面している。win-win になってないのです。


お客様の幸せのためには、自分の予想が外れていることが望ましい。これもブラックコンサルティングの特色です。・・・と、書きながら「ブラック」という表現自体は適切ではないなと思えてきました。近い将来、より良い表現が見つかったら変更したいと思います。


これが業務の一要素として持っている部分「ブラックコンサルティング」です。


長くなりました。ホワイトコンサルティングについては、また別の機会に。

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